花粉症③
花粉症のセルフケア
・外出時にマスク、めがねをして、原因の花粉を少しでも体の中に入れないようにしましょう。
花粉症用のマスクでは花粉が約1/6、花粉症用のめがねでは1/4程度に減少することが分かっています。
・花粉情報に注意し、花粉飛散が多いときには無駄な外出は避けるようにしてください。
・家にいる場合でも、花粉飛散の多いときには窓の開け閉めに注意をしましょう。
・花粉のつきやすいコートを着ることは避けましょう。表面がすべすべした綿かポリエステルなどの化学繊維のものには花粉が付着しにくく、付着した花粉を吸い込む量を減らすことが期待されます。
・外出から帰ってきてもすぐに顔を洗い、うがいをすることをお勧めします。(厚生労働省HPより参照)
全く症状をなくすことは不可能ですが、少しでも症状を軽くすることができると考えます。鼻粘膜の状態を良くするように、悪化の因子であるストレス、睡眠不足、飲みすぎなどを抑えることが必要です。軽い運動などは花粉防御をしたうえでは推奨されると思われます。セルフケアと医師、薬剤師による治療を含め、花粉症の季節を快適に過ごせるよう努力してみてください。
2020/04/14花粉症②
今回は花粉症治療についてご説明いたします
✿治療
初期療法
花粉が飛び始める前、または症状が軽いうちに治療を始めることを初期療法といいます。花粉が飛散してから治療を始めるよりも、症状が軽くなったり発症を遅らせることができます。
当院では保険内で受けられるアレルギー検査を実施しています。当日採血し、1週間程で結果が出ますので、結果を聞きにいらしていただく流れとなっています。
・毎年決まった時期に鼻のムズムズやくしゃみなど、先に記載した症状が少しでもでる
・昨シーズン、アレルギー症状に悩まされた
・最後のアレルギー検査から数年経っている
・「花粉症かもしれない」と感じることがある
…などの方は一度受診し、症状に適したアレルギー検査をしてみると原因を絞れる可能性があります。
花粉にも様々な種類があり、季節によっても花粉量は変化します。どのシーズンに症状が現れるかは個人差があるため気になる方はアレルギー検査をおすすめします。
花粉カレンダー
(出典:アレグラHPより)
対症療法
内服薬:抗アレルギー薬を内服し症状を抑えます。副作用で眠気や、他剤と併用可能なのか等生活スタイルに合わせて継続しやすいお薬を医師と選択します。
点鼻薬:鼻スプレーともいい「鼻アレルギー診療ガイドライン2016年版(改定第8版)」で新たに花粉症の初期療法に用いられる薬のひとつにもなりました。1日1回の噴射で良いものや、小児にも使用可能なお薬があるためご相談ください。
点眼:目の痒み、充血、涙がでる方には抗アレルギー点眼薬又はステロイド点眼薬で治療することもあります。
次回は花粉症のセルフケアについてご説明いたします。
2020/04/07花粉症①
✿花粉症とは
鼻腔内に入ってきた植物の花粉に対する免疫反応によって鼻水等の症状が引き起こされることをいい、季節性アレルギー性鼻炎とも呼ばれます。
✿症状
3大症状
1.鼻水
―風邪などによっておこるやや粘性が高く黄・黄緑がかった鼻水とは違い、「水のような」粘り気がなくサラサラした透明のものが止まらずに出てきます。
2.鼻づまり
―鼻粘膜が腫れて鼻からのどへの通り道が狭くなることによって、鼻づまりがおこります。
口で呼吸をしがちになりますので、口の渇き、咳といった症状がでたり、においを感じにくいため食べ物の味が分かりづらくなったりします。
3.くしゃみ
―風邪やインフルエンザの際のくしゃみより回数も多く、ほとんどの花粉症の人が悩まされる症状です。
その他、目の痒み、症状が重くなると、頭痛、だるさ、不眠などを引き起こすこともあります。皮膚の痒みや発疹などの症状が出現している方は花粉皮膚炎の可能性もあります。
✿原因(メカニズム)
空気中に浮遊する花粉が鼻に侵入します
↓
花粉などのアレルゲン(抗原)が鼻腔内の粘膜に付着すると、体内に「抗体」が作られます
↓
抗体がマスト細胞という細胞に結合します
↓
その後再びアレルゲンが侵入すると、マスト細胞からヒスタミン、ロイコトリエンといったアレルギー誘発物質が放出されます
↓
放出されたアレルギー誘発物質が鼻の神経や血管を刺激して,くしゃみ・鼻水・鼻づまりなどのアレルギー反応が引き起こされます。
次回は花粉症治療についてご説明いたします✿
採血で調べられる花粉症のアレルギー検査も実施しております。皆様のご来店お待ちしております!
2020/03/25花粉皮膚炎
まぶたや首の皮膚が赤くなっていませんか?
これからのシーズンに多い肌トラブルと言えば「花粉皮膚炎」です。
症状
・目の周りや首などの露出部に赤みや痒みがある
・メイクののりが悪い
・肌がガサガサゴワゴワしている
・洗顔をした時に、洗顔料や水がしみる
・痒くて掻かずにはいられない
・肌が乾燥して粉がふく
花粉が皮膚に接触することによって顔や首、特に眼瞼周囲に発疹や痒みがでます。
原因
肌のバリア機能低下により、花粉が皮膚に侵入するのを防げなくなることが原因です。乾燥した状態の肌は、表面のきめの乱れや角層のめくれあがりなどが起こり、外からの刺激を受けやすくなっている状態のため、花粉皮膚炎を引き起こしやすくなります。また、女性はメイクやクレンジングなどでバリア機能が低下し男性よりも症状が現れやすいです。
アトピー性皮膚炎を抱える方では、皮膚のバリア機能が低下しており、その部位に花粉が触れることで症状が悪化しやすい傾向があります。
治療
かゆみや皮膚の炎症を抑えるために、抗ヒスタミン薬の内服やステロイド軟膏、タクロリムス軟膏の外用などが使用されます。皮膚の状態を良好に保ち、かゆみの増悪を防ぐために皮膚はできるだけ掻かないように心がけることも重要です。
*予防対策*
・眼鏡やマスクなどを使用し、外出時に花粉を肌に直接触れさせない
・花粉の飛散が多い日には外出を控えるようにする
・こまめに掃除をする
・帰宅したら早めにシャワーを浴びる
・朝晩の保湿を必ず行う
※市販の保湿剤が合わない方や敏感肌の方、「保険診療で処方される量では足りない!」という方は、アトピーをお持ちの方や赤ちゃんにも使用できる保湿剤をご用意しております。
グラファ MCキープミルク
こちらは医薬部外品のため診察せずに受付で購入できます。
お気軽にお立ち寄りください♪
2020/03/11口唇炎・口角炎について②
今回は前回に引き続き、口唇炎・口角炎の予防法、治療方法についてご説明いたします(゜o゜)!
◇◆口唇炎・口角炎の予防と対策
○唇をいじらない、なめない
乾燥した唇を繰り返しなめてしまうと、唾液に含まれる消化酵素が刺激となり、口唇炎や口角炎を引き起こしやすくなります。
唇が乾燥している時は手で触ったり、なめたりせずに保湿剤などを使用しましょう。
○ビタミンを摂る
ビタミン不足は口角炎を引き起こしやすくしてしまうため、ビタミンB2・B6を接触的に摂ることをおすすめします。
ビタミンB2はヨーグルト・牛乳・卵・ほうれん草、ビタミンB6は魚・牛肉・豚肉・レバーなどに含まれています。
○十分な睡眠をとり、ストレスや疲労をためない
過度のストレスや疲労、睡眠不足は免疫力の低下を招きます。
リラックスできる時間をとったり、気分転換を行うことで心身のリフレッシュを心がけましょう。
○乾燥に気をつける
唇の乾燥は口角炎や口唇炎の原因となります。
乾燥を防ぐためにリップクリームやワセリンなどの保湿剤を使用しましょう。
◇◆口唇炎・口角炎の治療法
口唇炎、唇を保護する保湿剤やビタミンB群を補う内服薬、炎症を抑えるステロイドの外用薬を使って治療を行います。
少しでも気になるご症状ございましたら、お気軽にご受診ください。
2020/03/04
口唇炎・口角炎について①
口元の炎症や痛みに悩まされてはいませんか?
唇は顔の中でも特に皮膚が薄く、敏感な部位の一つです。
今回は口元の代表的な皮膚トラブルである口角炎や口唇炎についてご説明いたします(^^)♪
◇◆症状について
◎口角炎とは?
口角に炎症が起き、唇の端が赤く腫れたり、かさぶたになったり、皮が剥けたりする症状です。また唇が乾燥により亀裂がはいることもあり、食事の際など口を大きく開けたときに口角が裂けてしまうため、痛みが生じることもあります。
◎口唇炎とは?
唇全体に炎症が生じてしまったり、亀裂がはいってしまう症状です。
唇が全体的に乾燥し、皮が剥けたり、腫れてしまうため痒みを伴うこともあります。
◇◆原因は?
○唇をなめる
唇が乾燥しているときになめると、潤ったように感じられますが、それは一時的なもので唇の油分が減ってしまうため、さらに乾燥が進んでしまいます。
その結果、亀裂が入ったり、口唇炎を引き起こしたり症状を悪化させてしまうことがあります。
○乾燥
乾燥により、皮膚のバリア機能やうるおいが失われると皮膚に亀裂が入りやすくなります。
○ストレスや過労栄養不足
過度のストレスは免疫低下を招き、ビタミンB2・B6などの不足で口角炎が起こりやすくなります。
ニキビについて②
前回に引き続きニキビの効果的な治療の継続と日常生活での予防についてご紹介します★
★効果的な治療を継続するために★
ニキビ治療をしている方は男女問わず子供から大人までさまざまです。当院では患者さま1人1人にあわせて治療を実施しております。
例えばお子様は塗り薬で赤みやヒリツキなどの副作用が出現することで治療を継続する気持ちが薄れていくことがあります。
元々それほど気にしていなかったニキビだったのに塗り薬を使用したことで副作用が出ると薬に対して悪いイメージを持つお子様もいます。
その場合は本人の希望に寄り添って抗菌作用のみの塗り薬を選択することも可能です。また現在妊娠中、授乳中の方や妊娠希望のある方は妊娠・授乳中でも使用できる内服薬や塗り薬の治療もできます。事前に問診表に上記の事項を記載する項目もございます。
様々な年齢や生活スタイルに合わせて医師やスタッフと一緒に治療を選択していきましょう。
●日常生活での予防●
日常生活で予防をこころがけるだけでもニキビができにくくなります。当院の患者さまの中にもニキビ治癒をしているのに治りが悪いとご相談される方がいらっしゃいます。
下記のアドバイスを実践したところ治りが改善している患者さまもいらっしゃるので是非参考にしてみてください。
規則的な生活…十分な睡眠とバランスの良い食事をとりましょう。
毎日の洗顔…化粧は必ず落としてから寝るようにしましょう。
清潔な寝具…枕カバーやベットのシーツは毎日たくさんの汗をかいて雑菌が繁殖しています。可能であれば1週間に1回は洗濯して清潔な環境にしましょう。
化粧道具…こちらも上記と同様です。パフやブラシも使い続けることで皮脂をエサに菌が繁殖しています。清潔なものを使用しないで化粧をすることは菌を顔にパックしているのと同じです。週に1度はお手入れをしましょう。
当院ではノンコメドジェニックの化粧品をご用意しております♪
洗面台にサンプルを設置しているので、是非ご使用ください★
2020/02/19ニキビについて①
こんにちは❄
寒い日が続きますが肌トラブルはございませんか?
今回は「ニキビ」について2回にわたってご紹介します!
●進行と原因●
〈原因〉
①男性ホルモンなどの影響により皮脂分泌が活発になること
②古い角質がつまるなどして毛穴がふさがること
③毛穴の中でニキビの原因菌(アクネ菌など)が増殖すること
などがあげられます。
〈進行〉
① ニキビの始まり(微小面ぽう)
ニキビは目に見えない小さな毛穴のつまりから始まります。
↓
② 角栓ができる(面ぽう)
さらに進行すると、目に見える白ニキビや黒ニキビができます。ニキビの原因となるアクメ菌は皮脂を好み酸素を嫌うため増えるのに好都合な環境となります。
↓
③ 炎症が起こる(赤ニキビ)
毛穴に皮脂がたまり、ニキビの原因となるアクネ菌が増殖することで炎症が起こります。
↓
④ 炎症が広がる(膿をもったニキビ)
ニキビの内容物が周囲の組織に広がり、炎症が悪化します。いわゆる黄ニキビです。
●治療●
当院で行っているニキビ治療についてご説明いたします。
〈保険診療〉
① 内服治療…ニキビの原因菌に作用する抗菌薬の内服や、ビタミン剤で皮脂のコントロールやニキビ跡の色素沈着を予防します。
② 塗り薬による治療…毛穴のつまりをとる作用のある塗り薬や炎症やアクネ菌の増殖を抑える塗り薬で治療をしていきます。
※毛穴のつまりをとる作用が含まれている塗り薬は、副作用をよく理解して使用しましょう。主な副作用は乾燥、ヒリヒリ感、かゆみやかぶれ、赤みなどです。これらの症状は使い始めてから数週間程度で出現します。
〈自費診療〉
ニキビ肌用石鹸…サンソリットのスキンピールバーやセルニュープラスのピーリングソープがございます。スキンピールバーは小さいサイズだと1個250円~ご購入できます。
【スキンピールバー】
【ピーリングソープ】
サンプルもご用意しております。ご希望の方はお気軽にスタッフまでお声かけ下さい♪
次回は「効果的な治療の継続」と「日常生活での予防」についてご説明します★
2020/02/05
皮膚の乾燥と保湿②
保湿剤にはさまざまな種類があります。今回はその一部と実際の写真や使用感とともにご紹介していきます(´▽`)ノ
左から
① 顔や頭皮にも使いやすい軽い付け心地のミストタイプ
② 広範囲に塗り広げやすいフォームタイプ
→忙しいお母様がお子様に塗りやすく、お子様も楽しく塗っていただけます♪
③ とろりとした使い心地のローションタイプ
④ 油分が多く被膜性のある軟膏タイプ
など保険内で処方できる保湿剤でも市販のお化粧品と同じように様々なテクスチャーがあります。お肌の状態によっても最適な種類が変わりますので、まずはお気軽にご相談ください(´▽`)ノ
保険外での保湿剤についてはこちらをご覧ください。
2020/01/29皮膚の乾燥と保湿剤①
これからの季節、空気の乾燥や、暖房による湿度低下によって、皮膚も乾燥しやすくなってきます。
皮膚が乾燥すると、カサカサになったり、痒みに敏感になり、掻いてしまい湿疹になったりすることがあります。
また、アトピー性皮膚炎の患者様は、もともと乾燥しがちな皮膚が炎症や掻痒がさらに悪化したり、治りにくくなります。
日々の水仕事、洗剤による食器洗いでも手指の角層バリアが壊されるため注意が必要です。乾燥してひび割れたり、痒みがでたりして手湿疹が起こるなど、乾燥肌は放っておくと湿疹になるので、早めに適切なケアを始めると良いです♫
【日常生活での注意点】
♡入浴・洗浄
→熱いお湯につかると必要以上の皮脂等が流れ出て皮膚の水分が減ってしまいます。乾燥が気になるときはぬるめのお湯(42℃以下)にしてください(´▽`)ノ
入浴時に洗浄剤を直接肌につけたり、ナイロンタオル等で強くこすって洗わないようにしましょう。角質がはがれすぎたり、肌の表面の必要な脂質も奪われてしまいます。石鹸をよく泡立ててやさしく手で洗ってください(´▽`)ノ
手湿疹の対策は、お湯を使いすぎると手の保湿成分が逃げやすくなります。水仕事はゴム手袋を使用しましょう。頻繁に手を石鹸で洗う習慣があれば控えめにしましょう。石鹸のすすぎ残しで湿疹になることもあります。しっかりと洗い流しましょう。
♡保湿剤
最低でも1日2回、朝と夜入浴後に保湿剤を塗ると良いです♫
塗り方は擦りこまずに、点々と皮膚の上においてからなじませるようにやさしく広げていきます。
保湿剤の種類はつけ心地で選ぶとよいです。夏はさっぱりとしたローションや乳液タイプ、冬はクリームや油脂性のものをお勧めします。
乾燥が悪化して湿疹になってしまった時はステロイドの塗り薬を塗って悪化を防ぐ必要があります。
湿疹になってしまったら、早めに受診して薬を処方してもらいましょう。皮膚の乾燥にも保険内、保険外で保湿剤があります。ご気軽にご相談ください(´▽`)ノ