アトピー性皮膚炎について①
アトピーは完全に治ることは難しくても、適切に治療をすれば湿疹や痒みがほとんどない状態を維持することができます。アトピーに関して正しい知識を理解して、コントロールしていきましょう。
●アトピー性皮膚炎とは
アトピー素因(アレルギーや、ドライスキン)と環境によって、湿疹を慢性的に繰り返されている状態です。
●どんな治療を行うか
①ドライスキンによる皮膚のバリア障害が起きているので保湿等のスキンケアをします。
「皮膚の乾燥について」を参照ください。
②掻くことで湿疹と痒みが繰り返されるので、痒みに対する治療をします。
・掻いて皮膚を傷つけないように、爪を短く切りましょう。
・痒みがひどい時は、痒みを抑える飲み薬を飲んで症状をコントロールすることが大切です。
・日常生活で痒みを引き起こす状況を避けましょう。(熱いお風呂を避ける、飲酒を控える、暖房を適切な温度にする等)
・夜間無意識に掻いてしまうときは、綿の手袋や靴下を使用したり、寝る前に軟膏処置をしましょう。
・冷やすことで痒みが和らぐので、濡らしたタオル等を患部にあてると良いです。
③湿疹に対して塗り薬(ステロイドや免疫調整外用薬(プロトピック))での治療をします。
メディア等の情報でステロイドは副作用が強い、使わない方が良いと報道されたことがあったため、ステロイドは使いたくないと希望される患者様、ご家族様がいらっしゃいますが、ステロイドは決して怖い薬ではありません。きちんと皮膚の部位、状態に合った強さの薬を適切に使用すれば、副作用の心配はありません。受診してご相談ください。
2017/01/27