冬の蜂刺されについて
・12月も後半に入り、大分冷え込むようになってきました。この時期は暖かい季節に比べて虫も減り、肌を露出することも少ないので虫刺されを気にする機会はぐんと少なくなります。しかし、そんな季節でも実は蜂に刺されてしまうこともまれにあります。今回は冬の蜂刺されについてご説明いたします。
●蜂は冬になるとどうしているか?
夏の終わり~秋にかけて活発的になるスズメバチやアシナガバチは、冬になると次年の女王蜂のみが朽木や倒木の中で越冬をし女王蜂以外の働き蜂は全滅します。それに対してミツバチは女王蜂以外の働き蜂も群で巣にこもり、食糧の蜂蜜を消費しながら冬を乗り切るため、まれに冬でも外に現れることがあります。また、ミツバチは冬になると攻撃性が増すと言われており、冬でもやみくもに近付くことは避けた方がよいです。
●ミツバチに刺されたら
症状にはこれまで刺された頻度や体質によって個人差がありますが、刺された時の皮膚に入った毒による刺激と毒成分に対するアレルギーが症状の主な原因になります。主な症状としては、チクッとした痛みがありだんだん赤くなりますが、ほとんどの場合腫れと痛みは数時間~1日でひくのでその場合あまり心配はいりません。その後痒みを伴うしこりが数日間残る場合もあります。しかし、蜂に2回以上刺されていた場合のみに起こるアレルギー症状には注意が必要です。全身に痒みや蕁麻疹が出たり、息苦しさ、発熱、血圧低下等が起こり、酷いと死に至る危険性もあるため気分が悪いと感じたらすぐ病院へおかかりください。ただ、初めて蜂に刺された際に蜂毒アレルギーを発症しなかった場合は、2回以上刺されても前回と同じ症状が少し強めに現れるだけの場合もあります。
●正しい応急処置
以前蜂に刺された際の応急処置の方法をご紹介しておりますので、こちらをご覧ください。もしも蜂に刺されたら
予想外の季節に蜂に刺されても慌てず、落ち着いて対処することで症状の悪化を防げます。少しでも気になる症状が現れた場合は一度ご来院ください。
2017/12/21