手荒れについて
だんだんと冬に近づき、この時期になると手荒れに悩む方も多いのではないでしょうか?
手荒れは「進行性指掌乾皮症」といい、水仕事など繰り返し指先に刺激が加わることで起こると考えられており、主婦・美容師・飲食店員などの方に多くみられる病気です。
今回は手荒れについてご説明いたします。
◇手荒れの症状
1、はじまり…
親指、人差し指を中心に指先がかたくなり、乾燥と指紋の消失がみられます。
2、症状が進行すると…
親指、人差し指だけでなく、全ての指に同様の症状が現れ、皮が剥けてきます。
さらに手のひらにも拡大します。
3、さらに悪化すると…
赤みやかゆみを伴い、小さな水ぶくれやひび割れもみられるようになります。
◇手荒れの原因
基本的に皮膚の水分量は一定に保たれています。通常皮膚のうるおいは3つの物質によって成り立っており、手指はその中の一つの物質である「皮脂」が少なく、十分ではありません。
皮脂とは皮脂腺から分泌される脂のことで、汗などと混ざり合って皮膚の表面を覆い、水分の蒸発を防ぐ役割をになっています。これを“皮脂膜”といいます。
皮脂が少ない手指はその代りに皮脂膜の下にある角質層が厚くなっており、皮膚を保護しています。
しかしその角質層も、石鹸や洗剤などを使用する摩擦刺激が加わると、厚い角質層は弾力を失い、ひび割れてしまいます。
◇日常生活で気をつけること
○刺激を避ける
綿手袋を着用し、指先への刺激を避けましょう。また、水仕事の際はゴム手袋を着用し、直接洗剤に触れないようにしましょう。
○手を洗いすぎない
何度も手を洗うと皮膚の水分が失われ、症状が悪化してしまいます。手を洗ったあとはハンドクリームなどの保湿剤を使用しましょう。
症状が悪化する前に受診をおすすめいたします。
皮膚にうるおいを与える塗り薬や、かゆみ・湿疹を抑える塗り薬や飲み薬があります。
症状が気になる場合には早めに医療機関を受診しましょう。
2018/11/27