とびひについて①
皮膚の一部にできたみずぶくれやただれが体のあちこちに広がってしまったという経験はありませんか?
それは「とびひ」という症状かもしれません。
「とびひ」の正式な病名は「伝染性膿痂疹(でんせんせいのうかしん)」といいます。
掻きむしった手をかいして、水疱などの症状が全身に広がる様子が火事の火の粉が飛び火することに似ているため、「とびひ」と呼ばれています。
とびひは虫刺されやあせもを掻いてしまったり、ケガでできた小さな傷に細菌が入りこみ、皮膚に感染することで発症します。
人にうつしてしまうこともあり、外からの刺激などから皮膚を守る働きをもつ皮膚のバリア機能が低下しているアトピー性皮膚炎の方はとびひにかかりやすいので注意が必要です。
□とびひの症状
とびひにはみずぶくれができる「水疱性膿痂疹」とかさぶたができる「痂皮性膿痂疹」 の2種類があります。
◎水疱性膿痂疹
*症状…水ぶくれができる→水ぶくれが破れ、皮膚がただれる
→乾燥し、かさぶたが剥がれて治癒
*できやすい部位…目、鼻、口の周りから症状が出始めることが多く、痒みを伴う
*季節…夏に多い
*年齢…7歳未満の乳幼児に多い
◎痂皮性膿痂疹
*症状…膿をもった水ぶくれ(膿疱)ができる→厚いかさぶたになる
→炎症が強く、リンパ節が腫れたり、発熱や喉の痛みを伴うこともある
*できやすい部位…全身
*季節・年齢→季節や年齢に関係なし
2020/08/18