多汗症について①
新しい腋窩多汗症の薬が発売されました!!
日本初となる腋窩多汗症の保険治療薬が発売されました。
今回は多汗症についてご案内します。
多汗症とは
私たち人間は、周りの環境や体の状態に左右されずに、常に体温を一定に保たなければ生きていけない“恒温動物”です。しかし、暑い日や体を動かしたとき、ものを食べてそれをエネルギーに変えるときなどには体温が上昇します。そんなときは、汗の出番。全身の皮膚表面から汗を分泌し、それが蒸発する際に気化熱を奪って、体温を下げるのです。
しかし人によっては、この体温調節に必要な量以上の汗をかいてしまい、日常生活に支障が出ていることがあります。これを多汗症といいます。
多汗症がみられる部位
全身性多汗症の場合は、文字どおり全身に多量の汗をかきます。局所性多汗症の場合は、手の平や足の裏、頭部や顔、腋(わき)などに汗をかきます。
手の平と足裏に多汗がみられる場合は「掌蹠多汗症(しょうせきたかんしょう)」、手の平だけなら「手掌多汗症(しゅしょうたかんしょう)」、足の裏なら「足蹠多汗症(そくせきたかんしょう)」、腋なら「腋窩多汗症(えきかたかんしょう)」という病名で呼ばれます。
多汗症の主な原因
先にも少し触れたとおり、多汗症の原因はさまざまにあります。ここからは主な原因について、全身性多汗症と局所性多汗症とに分けてみていきましょう。
<全身性多汗症の原因>
■温熱性発汗:運動、高温環境、発熱など
■内分泌・代謝性発汗:更年期障害、甲状腺機能亢進症、糖尿病、肥満症など
■神経障害による発汗:パーキンソン病など
■薬剤副作用による発汗:向精神薬、睡眠導入薬、非ステロイド抗炎症薬、ステロイド薬などの服用
■感染症による発汗:結核、敗血症など
■特発性発汗:原因不明
<局所性多汗症の原因>
■精神性発汗:精神的緊張によるもの(手掌、足底、腋窩など)
■味覚性発汗:辛いものを食べたとき(顔面)
■神経障害による発汗:胸部交感神経切除後など(体幹)
■その他:皮膚疾患による局所多汗症など
局所性多汗症の最も多い原因は、精神的緊張によるものといわれています。
ワキ汗治療ナビ|ワキ汗の情報・サポートサイト|科研製薬株式会社 (wakiase-navi.jp)
次回は多汗症の治療法についてと新しいお薬についてご案内します。