やけどの種類と応急処置
やけどの治りは受傷から数日のケアに掛かっていると言われ、特に受傷直後の応急処置は重要です。当院にも冬場は毎日のようにやけどの患者さまがいらっしゃいますので、やけどの種類と応急処置についてご案内いたします。
◆やけどの種類
やけどの重症度は深さと面積によって決まり、深度にはつぎの3種類があります。
症状 | 治癒までの期間 | 傷跡 | |
第1度熱傷 | 患部の発赤と痛み・熱感 | 数日 | 残りにくい |
第2度熱傷 | 患部の発赤や腫れと強い痛み・水ぶくれ・びらん・潰瘍など | 10日~2週間以上 | 残りやすい |
第3度熱傷 | 患部の壊死や乾燥・痛みを感じないことも | 1ヶ月以上 | 残る |
ひどいやけどで患部に痛みを感じないときは救急外来を受診してください。
やけどの部位や範囲など、場合によっては救急車を呼びましょう。
◆応急処置
水道の流水で痛みがなくなるまで15分程度冷やしてください。流水の出ないところでは保冷剤をあてたり、ペットボトルや水筒・コップに入った水やお茶をかけても構いません。とにかく 直ちに患部を冷やしてください。小さなお子さまや高齢の方は低体温を引き起こしやすい為、患部の冷やし過ぎにも注意して、氷嚢や保冷剤を当てる場合には必ずタオルを巻いて使用しましょう。
水疱が破れると感染症を引き起こしたり、痕が残ってしまう恐れもあります。破ったりつぶしたりしないよう気を付けましょう。水の勢いで破れてしまうこともありますので、流水をかけるときは患部から少しずらすようにしてください。熱湯を被るなどして衣服の上から受傷した場合には、無理に脱がせると皮膚が一緒に剥がれ悪化する場合がありますので、そのままの状態で衣服の上から冷やしてください。
医療機関を受診するまでの移動中も、濡らした清潔なタオルやガーゼ、またはタオルを巻いた氷嚢・保冷剤等を患部に当てて冷やしましょう。引き続き冷却が必要なケースもありますので、到着したら受付で「いつ・何が原因で受傷したのか」「どんな応急処置をどのくらいの時間行ったのか」をお伝えください。
2015/01/08