本当は怖い低温熱傷
◆低温熱傷とは
湯たんぽやカイロ・ストーブ・ホットカーペットなど、通常なら受傷しない程度の低温熱源に長時間接触することで発生するやけどです。低温熱傷では、熱源に直接触れている部分は熱さや痛みを感じなくても、皮下組織が長時間に渡って損傷を受けている為、時間とともに損傷部分が壊死してしまいます。
◆低温熱傷の特徴
先程も述べたように、低温熱傷では受傷直後に痛みや熱さなどの自覚症状がなかったり、患部も軽い赤みや水疱ができる程度のことが多いです。1週間~10日ほどでようやく患部に痛みが出現する為、気づいた頃に医療機関を受診しても、すぐにはその後の経過を予測することができないのが特徴です。その為、根気よく通院し状況に適した治療を受けることが重要です。自己判断で放置すると、患部が細菌感染を起こしたり、傷跡が目立ちやすい状態で残ってしまう恐れもあります。
◆低温熱傷の予防
受傷してしまったら壊死を食い止めることはできない為、低温熱源との接触方法に留意する以外予防法はありません。就寝中の受傷が多い湯たんぽやホットカーペットは、使用時の温度が高くなり過ぎないようにしましょう。また暖房器具を使用する際は、同じ場所が長時間当たらないようご注意ください。自分の意思で自由に動くことのできない乳幼児や高齢者・身体の不自由な方には周りの方の配慮が必要です。
2015/01/08