乾癬について①
乾癬とは
「かんせん」という名前のため人にうつると誤解されやすいですが、免疫バランスの異常によって起きる炎症性の皮膚疾患でひとに感染する病気ではありません。
乾癬は症状の現れ方によって5種類に分類されます。今回は乾癬の中で約80%~90%と最も頻度が高い「尋常性乾癬」について説明します。
【症状】
炎症を起こす細胞が増えるため、皮膚が赤くなります。また表皮が正常な皮膚と比べて約10倍の速度で生まれ変わることで過剰に細胞が増殖してしまい、皮膚が厚くなって盛り上がり、銀色のふけのようなものがくっついてポロポロと剥がれ落ちます。
かゆみは約半数の方にみられ、かゆみの程度は個人差があります。
乾癬は全身の皮膚に生じる可能性がありますが、頭皮や肘、膝、お尻、太ももなど外からの刺激を受けやすい場所でよくみられます。爪にも症状がみられる場合があり爪が先端から浮き上がって白く見えたり、爪の表面に凹凸ができたりします。
症状は良くなったり、悪くなったりを繰り返します。
【原因】
完全に解明されているわけではありませんが、もともと乾癬になりやすい体質に感染症やストレス、食生活、薬剤などさまざまな要因が重なることで発症すると考えられています。また肥満や糖尿病、高血圧などを伴う「メタボリックシンドローム」も影響するといわれています。
次回は乾癬の治療法について説明します。
2022/04/04