かゆくて赤いブツブツの原因
9月に入ってから、四肢や首の後ろなどに出現した紅い発疹が強烈にかゆい・チクチク痛いといった症状を訴える患者さまが増えています。いつもと違うものを食べ物を食べたわけではないし、変わったものに触れたり衣類や寝具を新しくした訳でもないのに原因不明・・・という方は毛虫が原因の可能性があるかもしれません。
当院でも、毛虫皮膚炎(もうちゅうひふえん)と診断され「毛虫に触った記憶がないのに何故?」と不思議に思われる患者さまがいらっしゃるのですが、毛虫の中にはかゆみや発疹の原因となる毒針毛(どくしんもう)が身体中に数十万本生えている種類もいる為、毛虫が好む木の下を通ったり、傍で洗濯物を干しただけで風に飛ばされた毒針が付着して症状を引き起こすことがあるのです。
この毒針は長径0.1mmほどと肉眼で見ることができず、症状も人によって数時間から半日後に現れる場合がある為、毛虫が原因という自覚がないまま患部を引っ掻き、皮膚に刺さっていた針が更に奥まで入り込んでしまうケースも多いです。こうなると1ヶ月ほどかゆみの症状に悩まされることもあるので、万が一刺されたと思ったら粘着テープで患部についた針を取り除き、よく泡立てた石鹸で患部をこすらずに洗ってからシャワーで洗い流してください。
この時期はケヤキやカエデに生息するイラガ、ツバキやサザンカに生息するドクガ・チャドクガが要注意です。庭木の剪定やお散歩の際はお気を付けください。
2015/09/17