お子さまの食物アレルギー
新学期に入り1か月が経ちました。徐々に給食もはじまり、これまでご家庭では馴染みのなかった食材や調理法のメニューが登場したりと、色々な食物を食べる機会が増えるのではないでしょうか。近年は食物アレルギーのお子さまが増加傾向ということもあり、保護者の方から具体的な症状や除去食に関するご相談をいただくことも多くなりました。
食物を摂取した1時間後~4時間以内に蕁麻疹(じんましん)・紅斑・浮腫みといった症状が出現した場合には、その中に含まれる食材や調味料に対しアレルギーを持っている可能性があります。単なる好き嫌いと混同したり、大げさすぎると捉える方もいらっしゃいますが、反応が強いと血管の拡張や気道の浮腫みによって呼吸困難が生じる可能性もあり、食物アレルギーでも大変危険な状態に陥ることがある為十分な注意が必要です。
しかし、何らかの食物を摂取し症状が出たからといって原因がアレルギー以外のケースもあり、特定したアレルゲンを除去する際にも症状と栄養面のバランスを見極めるのは難しい為、お心当たりのある場合はまず医師にご相談ください。当院では採血によるアレルギー検査のほか、特定の食物を摂取した後に運動するとアナフィラキシーが起こる運動誘発型が疑われるなど、更に詳しい検査が必要と考えられるケースは大学病院等への紹介を行っています。
2016/04/30