もしもハチに刺されたら…
待ちに待った夏休みに突入し、ご家族でお出かけする予定の方も多いと思います。バーベキューや公園など外に出る機会も多くなりますが、そんな時気を付けたいのが虫刺されですよね。やぶ蚊に刺されてかゆいのも嫌ですが、今回は痛くて怖いハチ刺されについて ご説明します。
ハチ刺されとは、名前の通りスズメバチ、アシナガバチ、ミツバチなどに刺されたことによって生じる皮膚炎のことを指します。通常の虫刺されと違って強い腫れや痛みを生じ、体質によっては全身症状(アナフィラキシー症状)を起こす危険性もあります。ハチとえば黒と黄色のしましま模様をイメージしがちですが、他にも様々な種類がありハチだと気づかずに刺されていることもあります。先程述べた全身症状などを引き起こす場合もありますので、どんな種類のハチがいるの把握し、刺されてしまった場合には出来るだけ何バチだったのか覚えておくようにしましょう。
スズメバチ
巣を守る本能が非常に強いことから最も被害の多いハチで、中でも毒性が強く刺されると重症度が高くなるのがオオスズメバチです。オオスズメバチは非常に攻撃的で身体が大きく、外からは見えない木の根元や土中・樹洞などにも巣を作るので、土の中などから突然飛び出してきたり、森林などを歩いている内に足の裏を刺されてしまうこともあります。スズメバチの中で被害で最も多いと言われているのはキイロスズメバチで、こちらは腰・背中間が発色の良い黄色をしているのが特徴です。都内で見かけるスズメバチとしては、オオスズメバチとよく似たコガタスズメバチもいますが、こちらは比較的攻撃性が低いです。名前の通り黒くて小ぶりな体をしているクロスズメバチは腹部に細くて白い横縞が入っており、一見ハチとはわからない為、別の虫に刺されたと思ってしまいがちで注意が必要です。
アシナガバチ
スズメバチより小型で細身なアシナガバチは軒先や庭など家屋周辺に巣を作りますが、近づいたり攻撃したりしなければ基本的にほとんど刺されることはありません。しかし巣を刺激すると攻撃的になりますので、見つけたら側を通らずそっとしておいてください。セグロアシナガバチやキアシナガバチが有名で、セグロナガバチは黒地に黄褐色の斑点 、キアシナガバチは黒地に黄色が目立つ外見をいています。どちらも毒性が強く、最悪の場合死に至ることがありますので、もし刺されてしまったらできるだけ手で周りから刺入部に向かって毒を出し、患部を冷やすようにしてください。呼吸が苦しくなった際はすぐに救急車を呼びましょう。特に2回目に刺された際は全身症状を起こす可能性が高くなります。
ミツバチ
都内でも良く見かけるハチミツを作るハチです。上記のハチたちとは針の仕組みが違い刺した後に絶命してしまう為、身の危険を感じなければ自分から刺してくることはあまりありません。それでももし刺されてしまったら、すぐに針を抜き患部を水で洗い流してください。そのままにしておくと、針とつながった毒袋から蜂毒が身体の中に入ってしまい、痛痒さや腫れの原因になります。
2016/08/23