皮膚の乾燥について
これからの季節、空気の乾燥や、暖房による湿度低下によって、皮膚も乾燥しやすくなってきます。
皮膚が乾燥すると、皮膚がかさかさになったり、痒みに敏感になり、掻いてしまい湿疹になったりすることがあります。
また、アトピー性皮膚炎の患者様はもともと乾燥しがちなのがさらに皮膚内の炎症や掻くことで皮膚炎が悪化したり、治りにくくなります。
日々の水仕事、洗剤による食器洗いで手指の角層バリアがこわされて起こります。乾燥し、ひび割れたり、痒みがでたりして手湿疹が起こります。
乾燥肌は放っておくと湿疹になるので早めに適切なケアを始めるとよいです。
乾燥肌のスキンケア
日常で間違ったスキンケアをしていませんか。スキンケアだけでも皮膚の乾燥を改善できます。
○入浴、洗浄
熱いお湯につかっていませんか。皮脂等が流れ出て皮膚の水分が減ってしまいます。乾燥が気になるときはぬるめのお湯にしてください。
入浴時に洗浄剤を直接肌につけたり、ナイロンタオル等で強くこすって洗っていませんか。角質がはがれすぎ、肌の表面の脂質も奪われてしまいます。石鹸をよく泡立ててやさしく手で洗ってください。
手湿疹の対策は、お湯を使いすぎると手の保湿成分が逃げやすくなります。水仕事はゴム手袋を使用しましょう。頻繁に手を石鹸で洗う習慣があれば控えめにしましょう。石鹸のすすぎ残しで湿疹になることもあります。しっかりと洗い流しましょう。
○保湿剤
1日2回、朝と夜入浴後に保湿剤を塗ると良いです。
塗り方は擦りこまずに、点々と皮膚の上においてからなじませるようにやさしく広げていきます。
保湿剤の種類はつけ心地で選ぶとよいです。夏はローションや乳液タイプ、冬はクリームや油脂性のものをお勧めします。
乾燥が悪化して湿疹になってしまった時はステロイドの塗り薬を塗って悪化を防ぐ必要があります。
湿疹になってしまったら、早めに受診して薬を処方してもらいましょう。保湿剤もご相談ください。
2016/10/20